世界IoT半導体市場
海外調査会社BIS Research社によれば、2019年に94億米ドルと評価されていた世界IoT半導体市場は、2029年までにCAGR(年平均成長率)15.8%で3861億米ドル以上に成長すると予測されている。
IoT半導体の市場全体の需要は、IoTベースのデバイスの採用率の上昇とIoTセンサーのコストの低下によってより増している。
IoTチップ・セットベースのコンシューマおよび産業用デバイスに対する需要の高まりが、いくつかの業界にわたるAIの統合とともに、世界中のIoT半導体の市場成長に貢献している重要な要因のひとつではあるが、一方で、かなりの初期投資が必要なこととIoT技術と既存のデバイスの統合に関する複雑さは、現在の段階で対処しなければならない大変困難な問題ではある。
意思決定アプリケーション向けにAIと統合されたIoTでは、接続されたデバイスから生成された膨大な量の組織化されていないデータが、AIアルゴリズムの統合により有用な情報に変換されるため、いくつかのセグメントで市場機会を生み出す可能性があるとしている。
BLE/LPWAのSiP(System in Package)、GPSとワイレス給電(Qi)のモジュール(MCSCC仕様)
・Bluetooth市場の動向
Bluetooth SIG(Special Interest Group)は2024年までのBluetooth搭載機器の出荷台数予測をまとめた「Bluetooth市場動向2020」によれば、グローバルのBluetooth搭載機器の年間出荷台数は、2019年の42億台から年平均8%で成長し、2024年には62億台に達するとしている。
重要カテゴリ別に見るとデータ転送は、ウェアラブル端末やさまざまな用途の広がりを見せているIoT機器が対象市場です。
年間出荷台数は、2019年の8億台から年平均13%で成長し、2024年には15億台まで拡大すると予測している。
今後、ウェアラブル端末や玩具のような現在のカテゴリーに当てはまらない「コネクテッドなエンドポイント」の市場で、2024年には8300万台が出荷される見込みである。
これらの需要に対応するためBluetoothのデータ転送技術も改善を続けている。
Bluetooth 5.0では、変調速度を2倍にする「LE 2M PHY」や、通信距離を4倍にする「LE Coded PHY」、ブロードキャストデータ量を8倍にするアドバタイジング拡張などが図られている。
最も成長率の高いソリューションとして市場から期待されているのが、屋内ナビゲーションやスマートタグなどで活用されている位置情報サービスです。
年間出荷台数は、2019年の1億3,200万台から年平均32%で成長し、2024年には5億3,800万台まで拡大する見込みである。
2024年までにBluetoothを用いたリアルタイム位置情報システム(RTLS)が100万システム導入され、18億台のスマートフォンなどのハンドセットがBluetoothによる位置情報サービスを実装する。
また、個人用のスマートタグや、物流のトレーサビリティー確保に用いるトラッカー向けに2024年の1年間で1億3,000万台が出荷されるとしている。
Bluetoothの最新バージョンである5.1では、AoA(Angle of Arrival、到達角度)やAoD(Angle of Departure、発信角度)をサポートしており方向検知が可能になる。
さらに、その位置精度はcm単位を実現できる。
方向に加えて距離の測定も可能になるとのことで、位置情報サービスのソリューションとしてより洗練されていくことになる。
デバイスネットワーク市場は、照明やスピーカーなどの多数の機器を統合制御するシステム向けのソリューションである。
メッシュネットワークの「Bluetooth mesh」は、このデバイスネットワーク向けに開発された機能で、年間出荷台数は、2019年の2億8,000万台から年平均23%で成長し、2024年には8億9,200万台まで拡大すると予測している。
時分割通信対応LPWAモジュール
BLE to LPWAのデモ
デモ画面
MCSCC仕様のIoT ゲートウェイ